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トルクモータとは?原理・特性・用途を徹底解説:高トルクを実現するモータ選定のポイント

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産業機器の駆動において、「トルク」は製品の性能を左右する重要な要素です。特に巻き取り装置や張力制御、押し当て運転など、低速でも安定した高トルクが求められる用途では、適切なモータの選定が必要です。

トルクモータは、大きな起動トルクと垂下特性を持ち、回転速度に応じてトルクが変化する特性を生かして、幅広い産業分野で活用されています。

本記事では、トルクモータの基本原理や特性、主な用途について詳しく解説するとともに、高トルクを実現するモータ選定のポイントをご紹介します。モータ選定でお悩みの技術者の方は、参考にしてください。

※トルクモータは当社で取り扱っていない製品になります。

 

トルクモータとは?基本原理と特性を理解する

トルクモータは、低速でも安定した高トルクを発揮する特殊なモータです。

基本構造は一般的な誘導モータと同じですが、回転子の抵抗値を大きく設計している点が異なります。低速運転や拘束状態でも安定したトルクが得られるため、負荷が変化する用途に適しています。

このセクションで解説する内容

  • トルクモータの動作原理:すべりとトルク特性の関係
  • トルクモータの主な特性と電圧制御
  • 一般的なインダクションモータとの違い

トルクモータの原理や特性を理解し、最適な選定を行いましょう。

 

トルクモータの動作原理:すべりとトルク特性の関係

トルクモータは、回転磁界と回転子の間に生じる「すべり」を利用してトルクを発生させます。すべりとは、回転磁界の速度と回転子の実際の回転速度との差のことです。回転子の抵抗を大きく設計しているため、すべりが大きい状態でも安定した運転が可能になります。

低速時に大きなトルクを出力でき、負荷の変化に応じて自動的に回転数とトルクが調整されます。回転磁界と回転子の速度差が大きいほど、強い誘導電流が流れてトルクが増加する仕組みです。

 

トルクモータの主な特性と電圧制御

トルクモータの最大の特徴は垂下特性です。回転速度が低いときは高トルクを、高速回転時は低トルクを発揮します。誘導モータでは、始動トルクなどは印加電圧の2乗 におおむね比例するため、電圧調整器を使用すれば、簡単にトルク特性曲線の変更が可能です。

電圧を下げればトルクが減少し、電圧を上げればトルクが増加します。複雑な制御システムを必要とせず、電圧調整だけでさまざまな負荷条件に柔軟に対応可能です。

 

一般的なインダクションモータとの違い

一般的なインダクションモータは定速運転を目的とし、負荷変化に対して回転速度を一定に保とうとします。一方、トルクモータは負荷に応じて回転速度が変化し、拘束状態でも焼損しない設計です。回転子の抵抗値が大きいため、拘束時でも過度な発熱を抑えられます。

巻き取りや張力制御など、負荷が連続的に変化する特殊な用途で真価を発揮します。定速モータでは実現困難な、トルクと速度の自動調整が可能です。

 

トルクモータの主な用途と活用シーン

トルクモータは、その独特なトルク特性を生かして、さまざまな産業分野で活用されています。代表的な用途は、巻き取り装置での定張力制御です。巻き始めは低トルク・高速回転、巻き終わりは高トルク・低速回転が必要な巻き取り作業において、理想的なトルク特性を示します。

このセクションで解説する内容

  • 巻き取り装置での活用:定張力・定速度制御を実現
  • 張力制御・ブレーキ用途:たるみ防止と品質向上
  • 押し当て運転・締め付け用途:拘束状態でも安定動作

特性を生かした活用用途を見ていきましょう。

 

巻き取り装置での活用:定張力・定速度制御を実現

繊維、フィルム、紙、ワイヤーなどの巻き取り作業では、製品品質を保つために一定の張力と速度を維持する必要があります。トルクモータの垂下特性は、巻き取り径の変化に応じて自動的にトルクと速度を調整するため、複雑な制御システムなしで定張力巻き取りの実現が可能です。

トルクモータは、巻き始めは巻き取り径が小さいため高速回転・低トルクで動作し、巻き終わりは巻き取り径が大きくなるため低速回転・高トルクに自動的に変化します。材料に適切な張力を調整しながら、品質を損なわずに巻き取りが可能です。

 

張力制御・ブレーキ用途:たるみ防止と品質向上

トルクモータは逆相ブレーキ特性を持ち、モータの回転方向と逆方向に外力が加わるとブレーキ力を発生します。巻き出し側に設置すれば、材料のたるみを防ぎ、適切な張力を保ちながら巻き取りを実行できます。主な用途は以下のとおりです。

【張力制御・ブレーキの主な用途例】

  • フィルム製造ラインでの張力制御
  • 印刷機での紙送り制御
  • 繊維加工での糸張力の維持

機械的な摩耗がないためメンテナンスフリーで、長期間安定した性能を維持します。

 

押し当て運転・締め付け用途:拘束状態でも安定動作

トルクモータは、拘束状態や拘束に近い低速運転でも安定したトルクを発揮するよう設計されています。ワークを押し付ける押し当て運転や、ねじ・ボルトの締め付け作業に最適です。作業完了時に拘束状態になっても、モータの焼損や過熱の心配がありません。

一般的なモータでは拘束時に過電流が流れて故障の原因になりますが、トルクモータは回転子抵抗が大きいため発熱を抑えられます。組み立てラインでの部品押し当てや、締め付けトルクが一定値に達するまで回転し続ける用途で活躍します。

 

高トルクを実現するモータ選定のポイントと最新技術

機器の小型化・高性能化が進むに合わせ、モータも小型で高トルクの製品需要が高まっています。

誘導モータタイプのトルクモータに加え、コアレス構造やブラシレス技術を採用した高性能マイクロモータが注目されています。

このセクションで解説する内容

  • モータ選定の重要ポイント:トルク・速度・効率のバランス
  • 高性能マイクロモータの可能性:コアレス技術による高トルク化
  • 用途に応じた最適なソリューション:カスタマイズ対応の重要性

用途に最適な製品を選ぶには、必要トルク、回転速度、使用環境、制御方式などを総合的に評価する必要があります。

 

モータ選定の重要ポイント:トルク・速度・効率のバランス

トルクモータを選定する際は、必要なトルク値だけでなく、回転速度範囲、効率、応答性、サイズ、消費電力などを総合的に評価する必要があります。用途によっては、大型の誘導モータよりも、高効率な小型モータのほうが適している場合もあるでしょう。

選定時に考慮すべき主な項目は以下のとおりです。

項目評価ポイント
必要トルク起動時と定常運転時の両方を確認
回転速度範囲用途に応じた速度域での性能
効率と消費電力バッテリー駆動時は特に注視
サイズ・重量搭載スペースと携帯性の制約
応答性起動・停止の速さと制御精度

特に携帯機器や医療機器では、小型・軽量・高効率が重視されます。

 

高性能マイクロモータの可能性:コアレス技術による高トルク化

最新のコアレスマイクロモータは、鉄芯を持たない構造により、コギングレス(滑らかな回転)と高い応答性を実現しています。小型でありながら高トルクを発揮でき、低消費電力・長寿命という特長があります。

従来の誘導モータと比較した主な利点は以下のとおりです。

コアレスモータの主な利点

  • 鉄芯がないためコギングが発生せず滑らかな回転
  • 慣性モーメントが小さく高速応答が可能
  • 軽量かつ小型で搭載性に優れる ・効率が高くバッテリー駆動に最適

医療機器、光学機器、産業用ツールなど、高精度が求められる分野で採用が進んでいます。

 

用途に応じた最適なソリューション:カスタマイズ対応の重要性

産業機器の多様化に伴い、標準品では対応できない要求仕様も増えています。モータメーカーの中には、顧客の用途に合わせて仕様をカスタマイズし、開発段階からサポートする企業もあるでしょう。トルク、サイズ、電圧、制御方式など、個別要件に対応できるパートナーを選ぶことが製品開発の成功につながります。

タキロンシーアイでは、お客様の用途に合わせた高性能マイクロモータのご提案から、試作・評価・量産まで一貫したサポート体制です。小ロットからの対応も可能ですので、新規開発プロジェクトでも安心してご相談いただけます。

 

まとめ

トルクモータは、垂下特性と大きな起動トルクを生かして、巻き取り装置や張力制御など、負荷が変化する用途で広く活用されています。

一方、産業機器の小型化・高性能化が進む中、用途に応じた最適なモータ選定の重要性が増しています。従来の誘導モータタイプに加え、高性能なマイクロモータも選択肢として検討する価値があるでしょう。

タキロンシーアイでは、お客様の用途に合わせた高性能マイクロモータのご提案から、試作・評価・量産まで一貫してサポートしています。高トルクを実現するモータ選定でお悩みの際は、お気軽にお問い合わせください。

 

製品情報・お問い合わせ

タキロンシーアイのマイクロモータ製品については、以下のウェブサイトで詳細をご覧いただけます。

お客様の製品開発における小型モータ選定でお困りの際は、お問い合わせフォームからお気軽にご相談ください。技術担当者が用途や要件をヒアリングし、最適なソリューションをご提案いたします。

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