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産業用モータの選び方|種類ごとの特徴と用途別の選定基準を解説

産業用モータの選び方|種類ごとの特徴と用途別の選定基準を解説

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産業用モータは、搬送装置やロボット、医療機器など、幅広い機器の駆動源として使用されています。しかし、DCモータやACモータ、ブラシレスモータなど種類が多く、「用途に合うモータをどう選べばよいのか」と悩む設計・調達担当者も少なくありません。

モータの選定を誤ると、必要なトルクや回転速度を確保できず、装置の性能低下やコスト増加につながるおそれがあります。適切な製品を選ぶには、種類ごとの特徴を理解し、出力・サイズ・耐久性・制御性能などを総合的に比較することが重要です。

当記事では、産業用モータの主な種類と特徴を整理し、選定時の確認ポイントや用途別の選び方を解説します。

 
監修:タキロンシーアイ株式会社電子部品営業グループ

1919年の創業以来、プラスチック加工のリーディングカンパニーとして培った高度な技術力と知見に基づき、本記事を監修しています。当部では、超小型・高精度なマイクロモータの市場動向や最新技術を常に分析し、設計者や開発者の皆様へ付加価値の高い情報を提供することに注力しています。製品の特性を熟知した専門チームとして、正確かつ実用的なコンテンツの発信を通じて、お客様の課題解決と技術革新をサポートいたします。

 

産業用モータは用途や要求性能に合わせて選ぶ

産業用モータの選び方|種類ごとの特徴と用途別の選定基準を解説

産業用モータを選ぶ際は、装置の用途や要求性能を明確にすることが重要です。産業機器やFA設備、搬送装置、ロボット、医療機器など幅広い分野で使用されていますが、必要な回転速度やトルク、位置決め精度、稼働時間は用途によって異なります。

例えば、コンベヤでは安定した回転と連続運転への対応、ロボットの関節部分では精度の高い位置制御が求められます。選定時は、主に以下の項目を確認しましょう。

分類主な確認項目確認する目的
動作条件回転速度・トルク・位置決め精度必要な駆動性能を把握する
運転条件加減速・運転時間・負荷変動運転に必要な性能を把握する
設置条件取付スペース・電源電圧・使用環境装置への組み込みや安定稼働を確認する

 

モータの出力が大きいからといって、必ずしも装置に適しているとは限りません。必要なトルクや回転速度を満たし、運転条件に対応できるかを確認したうえで、種類や仕様を比較することが大切です。

産業用モータの主な5種類と特徴

産業用モータの選び方|種類ごとの特徴と用途別の選定基準を解説

産業用モータには、DCモータやACモータ、ブラシレスモータ、ステッピングモータ、サーボモータなどがあります。それぞれ駆動方式や制御方法、得意とする動作が異なるため、用途に応じた選定が必要です。

ここでは、代表的な5種類の特徴と適した用途、選定時の注意点を解説します。

DCモータ・ACモータ|汎用的な回転駆動に使われる

DCモータは直流電源で駆動し、ACモータは交流電源で駆動するモータです。いずれも幅広い産業機器で使用されていますが、特徴や適した用途が異なります。

ブラシ付きDCモータは、電圧によって回転速度を調整しやすく、小型機器や簡易的な駆動装置に適しています。ただし、ブラシと整流子が接触する構造のため、摩耗による寿命の制約があります。選定時は、メンテナンスの必要性や電気ノイズにも配慮しましょう。

ACモータは、ポンプやファン、コンベヤなど、連続運転や大きな出力が求められる用途に向いています。必要な回転速度や負荷条件、運転方法に応じて選定しましょう。

ブラシレスモータ|高効率・長寿命が求められる用途に向く

ブラシレスモータは、高効率で長寿命な駆動が求められる産業機器に適しています。ブラシや整流子を使わず、ドライバによって電流を電子的に切り替え、回転させる構造が特徴です。

ブラシ摩耗が発生しないため、交換に伴うメンテナンス負担を軽減できます。また、損失を抑えた設計によって高効率化や低発熱を図りやすく、小型化にも対応しやすいことから、医療機器やロボット、精密機器などにも採用されています。

ただし、駆動には対応するドライバが必要です。選定時はモータ単体の性能だけでなく、回転速度の範囲や制御精度、電源仕様、設置スペースなども確認しましょう。

ステッピングモータ・サーボモータ|位置決めや精密制御に向く

位置決めが必要な装置では、ステッピングモータやサーボモータが候補となります。求める精度や速度、負荷条件によって適した方式が異なります。

ステッピングモータは、パルス信号に応じて一定角度ずつ回転するため、比較的簡単な構成で位置決めが可能です。ただし、負荷や加速度が大きすぎると、指令どおりに回転できない「脱調」が発生するおそれがあります。

サーボモータは、エンコーダなどで検出した位置・速度情報をもとに回転を制御します。高精度な位置決めや高速応答に適していますが、周辺機器や調整にかかるコストも考慮して選定することが重要です。

産業用モータ5種類の違いを比較

産業用モータの選び方|種類ごとの特徴と用途別の選定基準を解説

コアレスモータ製品一覧を見る

産業用モータは、トルクや回転数、出力、制御性能、耐久性などに違いがあります。用途に適した製品を選ぶため、代表的な5種類の特徴を比較表で確認しましょう。

なお、DCモータとACモータは電源方式による分類であり、ブラシレスモータなどとは分類の基準が異なります。比較表では、DCモータの代表例としてブラシ付きDCモータを取り上げています。

種類主な特徴制御・位置決め保守面の特徴主な用途
ブラシ付きDCモータ小型・速度調整が容易簡易的な速度制御ブラシ摩耗に注意小型機器・簡易駆動
ACモータ(誘導モータなど)連続運転・大出力に対応速度制御も可能ブラシ交換不要ポンプ・ファン・搬送装置
ブラシレスモータ高効率・長寿命精密な速度制御に対応ブラシ交換不要産業機器・医療機器
ステッピングモータ一定角度ずつ回転簡易的な位置決めブラシ交換不要位置決め・低速駆動
サーボモータ高速応答・高精度高精度な位置・速度制御構成による工作機械・ロボット

 

連続運転を重視する場合はACモータやブラシレスモータ、比較的簡単な位置決めにはステッピングモータが候補となります。高速・高精度な位置決めが必要な用途では、サーボモータが適しています。

ただし、同じ種類でも定格出力や回転速度、ギアヘッドの有無、制御方式によって性能は異なります。候補を絞った後は、装置に必要なトルクや精度、運転時間、使用環境を踏まえて個別製品の仕様を確認しましょう。

産業用モータを選ぶときに確認したいポイント

産業用モータの選び方|種類ごとの特徴と用途別の選定基準を解説

モータの種類を絞り込んだら、次は装置に必要な性能や使用条件を確認しましょう。トルク・回転数・出力の関係に加え、設置スペースや制御性能、コストなども比較し、要求仕様に合う製品を選ぶことが大切です。

ここでは、モータ選定時に確認したい主なポイントを解説します。

トルク・回転数・出力を確認する

産業用モータを選ぶ際は、トルク・回転数・出力の関係を確認することが重要です。トルクは軸を回す力、回転数は1分間あたりの回転速度を示し、出力は両者の積に比例する関係にあります。

トルクの単位にはN・m(ニュートンメートル)が用いられ、小型モータでは1N・mの1,000分の1にあたるmN・m(ミリニュートンメートル)も使用されます。起動時や加速時には、一定速度で運転するときより大きなトルクが必要になる場合があるため、注意が必要です。

必要トルクは、負荷を動かす力と加速に必要な力を考慮し、余裕を持たせて算出しましょう。また、低速で大きなトルクが必要な場合は、ギアードモータも選択肢の一つです。

出力の大きさだけで判断せず、必要な回転速度で十分なトルクを確保できるか確認することが大切です。

サイズ・耐久性・使用環境を確認する

産業用モータは、設置スペースや稼働条件、使用環境に適した製品を選ぶ必要があります。ギアードモータを使用する場合は、モータとギアヘッドを組み合わせた全体寸法を確認しましょう。

エンコーダやドライバなどの周辺機器についても、必要な設置スペースを考慮することが大切です。長時間の連続運転が必要な場合は、定格出力や発熱、部品寿命、メンテナンス性も重要です。

例えば、ブラシ付きDCモータはブラシの摩耗を考慮する必要がありますが、ブラシレスモータはブラシ交換の負担を抑えられます。また、周囲温度や湿度、振動、粉じん、水分なども動作や寿命に影響します。

小型化だけを優先せず、必要な性能と耐久性を確保できる仕様を選びましょう。

制御性能とコストを確認する

産業用モータの選定では、必要な制御性能と導入後のコストを合わせて確認することが重要です。一定速度で回転させるだけなのか、速度変更や正逆運転、精密な位置決めまで必要なのかを整理しましょう。

高精度な位置決めや高速応答が求められる場合は、エンコーダやドライバなどを含めた制御システムの検討が必要です。モータの種類によって、周辺機器や設定・調整にかかる費用も異なります。

また、本体価格だけでなく、消費電力や保守・交換費用も含めて比較することが大切です。必要以上の高性能化を避け、長期的なコストと要求性能のバランスを考えて選定しましょう。

用途や要求性能に応じた産業用モータの選び方

産業用モータの選び方|種類ごとの特徴と用途別の選定基準を解説

連続運転を重視する装置と、高精度な位置決めが必要な装置では、適したモータが異なります。小型化や省電力化が優先される場合も、選定基準を変える必要があります。

ここからは、代表的な用途を取り上げ、要求性能に応じたモータの選び方を解説します。

連続運転や大出力ならACモータを検討する

ポンプやファン、コンベヤなど、長時間の連続運転や大きな出力が求められる用途では、ACモータが有力な候補です。交流電源で駆動し、堅牢性や耐久性に優れた製品が多く、産業設備の動力源として広く使用されています。

ACモータには、一定速度での運転に加え、正逆運転や速度制御に対応する製品もあります。負荷条件や運転方法に応じて、ギアヘッドやブレーキの有無も確認しましょう。

ただし、高精度な位置決めや高速な加減速が必要な場合は、一般的な誘導モータでは対応しにくいため、ステッピングモータやサーボモータも候補となります。必要な制御性能や運転条件を踏まえて選定することが重要です。

位置決めを重視するならステッピングモータやサーボモータを検討する

位置決めを重視する用途では、必要な精度や速度、負荷条件に応じてステッピングモータとサーボモータを使い分けます。比較的簡単な位置決めには、パルス信号に応じて一定角度ずつ回転するステッピングモータが適しています。

ただし、負荷や加速度が大きすぎると、指令どおりに回転できない「脱調」が発生するおそれがあるため、注意が必要です。高速・高精度な位置決めや負荷変動への対応が求められる場合は、サーボモータが候補となります。

サーボモータは、エンコーダによる位置情報を利用して回転を制御できます。選定時は、周辺機器や調整にかかるコストまで確認しましょう。

小型・高効率・長寿命ならブラシレスモータやコアレスモータを検討する

医療機器や精密機器、ロボットなど、小型化や省電力化、長寿命化が求められる用途では、ブラシレスモータやコアレスモータが有力な選択肢です。ブラシレスモータは、ブラシ摩耗がないため保守負担を抑えやすく、高効率な運転に適しています。

また、回転子に鉄芯を持たないコアレスモータは、回転部分が軽く、素早い加減速や小型・軽量化に適した構造が特徴です。ブラシレスモータは整流方式、コアレスモータは鉄芯の有無による分類のため、用途に応じて構造や性能を確認する必要があります。

必要なトルクや回転速度、応答性、制御方式、コストなどを比較し、装置の要求性能に合う製品を選びましょう。

まとめ

産業用モータの選び方|種類ごとの特徴と用途別の選定基準を解説

産業用モータには、DCモータやACモータ、ブラシレスモータなど複数の種類があり、特徴や適した用途が異なります。選定時は、トルク・回転数・出力に加え、サイズ・耐久性・制御性能・コストを総合的に確認することが重要です。

特に、小型化や高効率化、長寿命化が求められる産業機器では、ブラシレスモータやコアレスモータが有力な選択肢となります。装置の要求性能を明確にし、用途に適した製品を選びましょう。

タキロンシーアイでは、コアレスモータやブラシレスモータ、ギアードモータなどの小型モータ製品を取り扱っています。産業用モータの選定や仕様についてお悩みの場合は、お気軽にお問い合わせください。

 

製品情報・お問い合わせ

 

タキロンシーアイのマイクロモータ製品については、以下のウェブサイトで詳細をご覧いただけます。

 

 

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