マイクロモータ製品サイト
Home > 電気錠とは?種類・導入メリット・モータ錠の仕組みをわかりやすく解説
コラム記事|マイクロモータ技術解説
コラム記事
電気錠とは?種類・導入メリット・モータ錠の仕組みをわかりやすく解説

電気錠とは?種類・導入メリット・モータ錠の仕組みをわかりやすく解説

施錠 解錠 入退室管理システム 電気錠 モータ錠 電磁錠 電気ストライク ICカード デッドボルト 防犯性

オフィスや工場、研究施設などでは、不正侵入を防ぐだけでなく、「誰が、いつ、どこに入ったのか」を適切に管理することが重要です。しかし、物理鍵だけでは、紛失や複製、施錠忘れへの対策に加え、利用者ごとの入退室管理にも手間がかかります。

こうした課題の解決に役立つのが、電気の力で施錠・解錠を制御する電気錠です。当記事では、電気錠の種類や導入メリットをはじめ、高い防犯性を備えたモータ錠の仕組み、選定時のポイントまでわかりやすく解説します。

 
監修:タキロンシーアイ株式会社電子部品営業グループ

1919年の創業以来、プラスチック加工のリーディングカンパニーとして培った高度な技術力と知見に基づき、本記事を監修しています。当部では、超小型・高精度なマイクロモータの市場動向や最新技術を常に分析し、設計者や開発者の皆様へ付加価値の高い情報を提供することに注力しています。製品の特性を熟知した専門チームとして、正確かつ実用的なコンテンツの発信を通じて、お客様の課題解決と技術革新をサポートいたします。

 

電気錠とは

電気錠とは?種類・導入メリット・モータ錠の仕組みをわかりやすく解説

オフィスや工場、研究施設などでは、不正侵入を防ぐだけでなく、利用者ごとの入退室を適切に管理する必要があります。電気錠は、認証機器や管理システムと組み合わせることで、安全性と管理のしやすさを高められる設備です。

まずは、電気錠の基本的な仕組みと一般的な鍵との違いを見ていきましょう。

電気錠の概要

電気錠は、電気信号によって施錠・解錠を制御する錠前です。主に、ICカードや暗証番号などで本人確認を行う「操作部」、信号を受けて動作を判断する「制御部」、実際に扉を施錠・解錠する「錠ケース」で構成されます。

正しい利用者と認証されると、制御部から信号が送られ、錠ケース内のモータやソレノイドが作動して扉を解錠します。システムの構成によっては、遠隔操作や自動ロック、入退室記録の取得も行えます。物理鍵にはない管理機能を持たせられることが、電気錠の特徴です。

 

一般的な鍵との違い

一般的な鍵と電気錠では、施錠・解錠の方法だけでなく、鍵の管理やシステム連携にも違いがあります。主な違いは以下のとおりです。

比較項目一般的な鍵電気錠
解錠方法物理鍵ICカード、暗証番号、生体認証など
入退室記録原則として残らない記録・確認できる
権限管理鍵の配布・回収が必要システム上で設定できる
システム連携難しい防犯カメラや遠隔管理と連携可能

電気錠は、入退室管理システムと連携することで、利用者ごとの入室権限や出入りの履歴を管理できます。物理鍵と比べて管理しやすく、必要に応じて機能を拡張できる点が大きな違いです。

 

電気錠の主な種類

電気錠とは?種類・導入メリット・モータ錠の仕組みをわかりやすく解説

電気錠には、動作原理や構造の異なる種類があります。代表的なのは、磁力で扉を固定する「電磁錠」、ドア枠側の受け金具を制御する「電気ストライク」、モータでデッドボルトを動かす「モータ錠」です。

種類仕組み特徴主な用途
電磁錠磁力で扉を固定可動部が少なく静か共用部、サーバールーム、管理区域の扉など
電気ストライク受け金具を電気で制御既存ドアに後付けしやすいオフィス、店舗、共用スペースなど
モータ錠モータでデッドボルトを駆動確実な施錠に適している外部扉、重要エリア、共用玄関など

適した方式は、ドアの構造や求める防犯性によって異なります。以下に、それぞれの仕組みや特徴を詳しく解説します。

 

電磁錠

電磁錠は、電磁石の磁力を利用して扉を固定する電気錠です。ドア枠側の電磁石と扉側の吸着プレートが、通電によって強く引き合い、施錠状態を保ちます。

デッドボルトなどの物理的な可動部がないため、機械的な摩耗がなく、駆動音がほとんど発生しない点が特徴です。また、停電時に自動で解錠するフェイルセーフ設計の製品が多く、緊急時の避難経路を確保しやすい利点があります。

オフィスやマンションの共用部、サーバールームのほか、スライドドアや大型の鉄扉などにも活用されています。

 

電気ストライク

電気ストライクは、ドア枠側にあるストライクと呼ばれる受け金具を電気で制御する仕組みです。既存のドアや錠前と組み合わせて使用できるため、扉全体を交換せず、ドア枠への加工等で比較的容易に電気錠を導入しやすい点が特徴です。

既存設備を活かすことで導入コストを抑えやすく、入退室管理や自動施錠にも対応できます。オフィスのエントランスや店舗のバックヤード、共用スペースなど、既存のドアに後付けでセキュリティ機能を追加したい場合に適しています。

 

モータ錠

モータ錠は、内蔵したモータの回転を利用して、デッドボルトと呼ばれる扉を固定する部品を動かす電気錠です。認証後にモータと歯車機構が作動し、デッドボルトを出し入れすることで施錠・解錠を行います。

動作が比較的静かで滑らかなうえ、停電時も施錠状態を維持できる製品があります。マンションの共用玄関やオフィスの出入口、重要エリアなど、防犯性や確実な施錠性能が求められる場所に適した方式です。詳しい仕組みは、後ほど解説します。

 

電気錠を導入するメリット

電気錠とは?種類・導入メリット・モータ錠の仕組みをわかりやすく解説

電気錠を導入すると、施錠・解錠を自動化できるだけでなく、物理鍵の管理負担も軽減できます。さらに、入退室管理システムと連携することで、利用者ごとのアクセス権限や入退室履歴を管理することも可能です。

ここでは、電気錠を導入する主なメリットを3つ紹介します。

 

セキュリティを強化できる

電気錠を導入する大きなメリットは、施設のセキュリティを強化できる点です。ICカードや暗証番号、生体認証などと組み合わせれば、物理鍵の不正な複製や鍵穴のピッキングによる侵入リスクを抑えられます。

オートロック機能を利用すると、施錠忘れを防ぐことも可能です。さらに、遠隔操作に対応したシステムでは、管理者が離れた場所から施錠・解錠を制御できます。

入退室履歴が残るため、不審な出入りがあった場合も、いつ、誰が利用したのかを確認しやすくなります。日常的な防犯対策はもちろん、トラブル発生時の状況確認にも役立ちます。

 

鍵管理を効率化できる

電気錠を導入すると、物理鍵の配布や回収にかかる管理負担を軽減できます。ICカードや暗証番号などで認証するため、利用者ごとに合鍵を作成する必要がなく、鍵の紛失や盗難によるリスクも抑えられます。

入退室の権限は、管理システム上で一元管理することが可能です。従業員の入社や退職、異動があった場合も、権限の追加や変更、削除を行えます。

合鍵の作成や錠前交換にかかる費用と手間を削減でき、利用者が多い施設ほど管理業務の効率化が期待できます。

 

入退室管理システムと連携できる

電気錠は、入退室管理システムと連携することで、施設管理をより効率化できます。「誰が」「いつ」「どの扉を通過したのか」を記録できるため、機密エリアの入退室監視や緊急時の所在確認などに活用可能です。

部署や役割に応じて、入室できるエリアや時間帯を設定することもできます。さらに、防犯カメラや警備システムなどと連携すれば、入退室の記録と映像を組み合わせた確認も可能です。

こうした機器やシステムを連携させることで、扉ごとに個別管理するのではなく、施設全体のセキュリティ対策を一元的に運用しやすくなります。

 

モータ錠とは

電気錠とは?種類・導入メリット・モータ錠の仕組みをわかりやすく解説

モータ錠は、小型モータを動力源としてデッドボルトを動かし、施錠・解錠を行う電気錠の一種です。物理的に扉を固定するため、防犯性や確実な施錠性能が求められる場所で活用されています。

ここでは、モータ錠の仕組みや注目される理由、他の電気錠との違いを詳しく解説します。

 

モータ錠の仕組み

モータ錠は、小型モータの回転を利用してデッドボルトを動かし、施錠・解錠する仕組みです。ICカードや暗証番号などで認証されるとモータが回転し、ギアヘッド(減速機)を介してデッドボルトを直線的に動かします。

モータの回転力を大きな力に変換できるため、デッドボルトを確実に動かせる点が特徴です。ソレノイド式より動作速度はやや遅いものの、静かで滑らかに作動します。

停電時は直前の施錠状態を維持する(フェイルセキュア設計)ほか、物理鍵やサムターンで手動操作できる製品もあります。

 

モータ錠が注目される理由

モータ錠が注目される理由は、高い防犯性と確実な施錠性能を両立できるためです。モータの力でデッドボルトを扉枠の受け金具に差し込み、物理的に扉を固定するため、不完全な施錠を防ぎやすくなります。

また、モータの回転を歯車で伝えることで、デッドボルトの駆動に必要な力を確保しやすい点も特徴です。動作は比較的静かで滑らかなため、オフィスやマンションの共用部など、開閉頻度が高く、動作音にも配慮したい場所で活用されています。

 

モータ錠と他の電気錠との違い

モータ錠と他の電気錠では、扉を固定する仕組みや動作の特徴が異なります。主な違いは以下のとおりです。

種類扉を固定する仕組み主な特徴
モータ錠デッドボルトをモータで駆動静かで大きな力を得やすい
電磁錠磁力で扉を吸着可動部が少なく静音性が高い
電気ストライクドア枠側の受け金具を制御既存ドアに導入しやすい

モータ錠は、デッドボルトを直接動かして扉を物理的に固定するため、確実な施錠につながります。静かで滑らかに動き、大きな力も得やすいため、防犯性や静音性、耐久性を重視する外部扉や重要エリアに適した方式です。

 

モータ錠が活用される主なシーン

電気錠とは?種類・導入メリット・モータ錠の仕組みをわかりやすく解説

モータ錠は、高い防犯性と確実な施錠性能を活かし、さまざまな施設で導入されています。特に、入退室管理が必要なオフィスや事業所、厳格なセキュリティが求められる工場・研究施設などに適しています。

ここでは、モータ錠が活用される主なシーンを紹介します。

 

オフィス・事業所

モータ錠は、従業員の入退室管理が必要なオフィスや事業所で活用されています。ICカードリーダーや暗証番号入力装置と組み合わせることで、認証された従業員だけが入室でき、誰がいつ出入りしたかを記録することも可能です。

入退室履歴を勤怠管理システムと連携すれば、出退勤の管理も効率化できます。重要書類や機密情報を扱うエリアでは、利用者ごとに入室権限を設定し、デッドボルトで扉を確実に固定することで、不正侵入のリスクを抑えられます。

 

工場・研究施設

モータ錠は、厳格なセキュリティ管理が求められる工場や研究施設にも適した方式です。研究開発エリアや危険物の保管区域などで、許可された従業員だけが入室できる環境を整えれば、情報漏えいや事故のリスクを抑えられます。

部署や役職に応じて入室権限を設定すれば、機密保持や安全管理にも活用できます。異常が発生した際は、入退室履歴から作業員の出入りを確認し、状況把握に役立てることも可能です。

災害時には、施設内に誰がいるのかを確認する手がかりにもなります。

 

マンション・公共施設

モータ錠は、安全性と利便性の両立が求められるマンションや公共施設でも活用されています。マンションの共用玄関では、オートロックやICカード認証と組み合わせることで、部外者の侵入を防ぎながら、居住者がスムーズに出入りできる環境を整えられます。

製品によっては、停電時に施錠状態を維持したり、緊急時に物理鍵やサムターンで解錠したりすることも可能です。また、ICカードなどによる簡単な操作は、幅広い利用者が出入りする公共施設や福祉施設とも相性がよく、安全性と使いやすさの両立に役立ちます。

 

電気錠・モータ錠を選定する際のポイント

電気錠とは?種類・導入メリット・モータ錠の仕組みをわかりやすく解説

電気錠・モータ錠は、種類によって仕組みや特徴が異なるため、設置場所や用途に適した製品を選ぶことが重要です。導入後の安定した運用を実現するには、ドアとの適合性だけでなく、耐久性やシステムとの連携性も確認する必要があります。

ここからは、選定時に押さえておきたい3つのポイントを解説します。

 

設置場所に適した方式を選ぶ

電気錠・モータ錠を選ぶ際は、設置場所やドアの構造に適した方式を選ぶことが重要です。既存ドアを活かしたい場合は電気ストライク、防犯性を重視する場所にはモータ錠など、目的に応じて適した方式が異なります。

ドアの厚みや素材、枠の形状に加え、通行頻度や屋外での雨風なども確認が必要です。また、停電時に解錠するフェイルセーフと、施錠状態を維持するフェイルセキュアのどちらが必要かも検討しましょう。

 

耐久性や信頼性を確認する

電気錠・モータ錠は長期間使用する設備のため、耐久性や信頼性の確認が欠かせません。特に通行量の多い出入口では、開閉回数が増えるため、メーカーが公表する動作回数や耐久試験の結果を確認することが重要です。

屋外や工場などに設置する場合は、防塵・防水性能や耐腐食性、使用できる温度範囲も確認が必要です。あわせて、故障時の対応や部品供給、保守サービスなど、導入後のサポート体制も確認しておきましょう。

製品そのものの性能だけでなく、実際の設置環境や使用頻度を踏まえて選定することが大切です。

 

システム連携のしやすさを確認する

電気錠・モータ錠を選定する際は、導入予定の認証機器や管理システムと連携できるかを確認する必要があります。ICカードリーダーや暗証番号入力装置、生体認証装置など、使用する機器との互換性を事前に確認しましょう。

入退室履歴の取得や権限設定を行う場合は、専用の制御盤やネットワーク接続への対応も重要です。加えて、防犯カメラや遠隔管理システムなどとの将来的な連携を想定しておくと、設備を拡張しやすくなります。

導入時に必要な機能だけで判断せず、将来的に追加する可能性のある機器やシステムまで確認しておくと、設備拡張時の負担を抑えやすくなります。

 

まとめ

電気錠とは?種類・導入メリット・モータ錠の仕組みをわかりやすく解説

電気錠は、物理鍵の紛失や複製、施錠忘れといった課題を軽減し、入退室管理の効率化にも役立つ設備です。電磁錠、電気ストライク、モータ錠などの種類があり、設置場所や求める防犯性によって適した方式は異なります。

特にモータ錠は、モータでデッドボルトを動かして扉を固定するため、高い防犯性と確実な施錠性能が求められる場所に適しています。オフィスや工場、研究施設などのセキュリティを高めたい場合は、用途やドア構造に合った電気錠を選定しましょう。

 

製品情報・お問い合わせ

タキロンシーアイのマイクロモータ製品については、以下のウェブサイトで詳細をご覧いただけます。

 

【製品サイト】
→ タキロンシーアイのマイクロモータ製品一覧はこちら

【コアレスモータ】
コアレスモータとは、コイルの内側に鉄芯(コア)を持たない構造のモータを指します。一般的なモータと異なり、回転子(ローター)に鉄芯がないため重量を軽くでき、高速回転時の応答性に優れています。また、鉄芯が ない分コギング(回転時の引っかかり感)が少なく、安定した回転特性を得られるのも大きな特徴です。
→ コアレスモータの製品一覧はこちら

【ブラシレスモータ】
ブラシレスモータは、ブラシモータ(コアレスモータ等)が有しているブラシと整流子を持たない代わりに、電気的な制御機構を持つ構造となります。動作させるためには制御用回路が必要となり、ホールICによりロータの磁力を検出することで電気的に回転を制御します。また、ブラシと整流子の摺動が無くなることにより、モータの寿命がブラシモータよりも長い特徴があります。
→ ブラシレスモータの製品一覧はこちら

【ギアードモータ】
モータの出力軸に接続することで回転数を落とし、トルクを増大させる機構となります。
種類は主に、シンプルな構造で効率が良い平歯ギアヘッドと機械的強度が高い遊星ギアヘッドがあります。
→ ギアードモータの詳細はこちら

【エンコーダモータ】
エンコーダ(ロータリーエンコーダ)は回転方向、角度をセンサーで検出、検出した位置情報を電気信号として出力する装置になります。
センサーの検出方法は光学式と磁気式の2種類があり、出力方式はインクリメンタル型とアブソリュート型があります。
タキロンシーアイではモータ外径φ12、φ16、φ22のサイズに取り付けが可能です。
→ エンコーダモータの製品一覧はこちら

 

お客様の製品開発における小型モータ選定でお困りの際は、お問い合わせフォームからお気軽にご相談ください。技術担当者が用途や要件をヒアリングし、最適なソリューションをご提案いたします。

お問い合わせ:https://cik-ele.com/contact/

 

お問い合わせ

    1. お問い合わせ内容

    2. お客様情報 ※: 必須項目

    ◆会社名/団体名 ※

    ◆氏名 ※

    ◆郵便番号

    ◆住所

    ◆建物名

    ◆電話番号

    ◆e-mail ※

    ◆e-mail(確認用) ※

    個人情報保護方針をご確認いただき、同意の上「確認画面へ進む」ボタンを押してください。

    営業・勧誘目的としたお問い合わせはご遠慮ください

    確認画面へ進む